星の林に漕ぎ出でて—私の天文民俗学 第14回
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なぎさは、この世とあの世の境界とみなされてきました。
寄せては返す波に乗り、異界からさまざまな「寄りもの」がもたらされます。
あるときは椰子の実、あるときはクジラ、またあるときは海底噴火による軽石です。
かつて、なぎさには産屋が建てられ、ここで出産して海の向こうからいのちを呼び寄せました。
死者が出たときには、骨を洗って遺品の着物を流し、海の向こうへと魂を送り出しました。
時空を超えてさまざまな世界からさまざまな文物がもたらされる、なぎさ。
このウェブマガジンもそんな処になることを願って、名付けました。
穏やかな波音に心を落ち着けるように、ときには嵐のような荒波に心をかき乱されるように、
ゆっくりと散策していただけたら幸いです。
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